覚書

 みだらな女なのかもしれない。

 不思議と心地良さを感じ、回数を重ねていくうちに不安や嫌悪感は少しずつ薄れていく。

 余計なことを考えず、熱を受け止める。芯から震えるような快楽に酔い、瞼の裏に涙がたまっていく。頬を伝い静かに落ちるそれを男は困った顔をしながら武骨な手で優しく拭った。

 いつまで続くのかわからない。可決されなければ私は異端者になるだろう。

 攻撃的な視線が集中し、肌が溶けていく夢を見た。熱くて、痛くて、消えていく“私”ーー……。


---- -・- ・- -- 


 眠る男に腕を巻きながら触れるくらいのタッチで指先は背を打つ。

 『き』『つ』『と』『だ』『い』『じ』『よ』『う』『ぶ』

 自分に言い聞かせて。その日が来るのを待っていった。